FUKUSHIMA Lab / 
@SOKENDAi and @ISAS

 

インフレータブル構造物確認用のポータブル試験テーブルの状況

2022.09.22  

 
 インフレータブル構造物の展開試験を行うときに使うテーブルを準備している.現時点で,その一部が出来上がっている.この骨組みの上にインフレータブルチューブでつくる可動部分が乗っかるのだけど,それはこれから制作する.現時点で4mx1mの天板を載せられる土台が目で見れるようになってきた.
 
 注目してほしいのは原価だろう.このパイプは1mあたり300円くらいのものを自分で切断して構造材とし,それをノードに差し込んでこの形状に仕上げている.組みた時には精度1ミリを目標として加工してきた.とはいえ,小型丸ノコで切った本数は結構の数になるのだけど,一人やってやりとげた.なんとも気持ちがいい.
 
 組み立てたあと,全体に直線性が成立しているのか目視でみて「よし」と声をだした.4mで1ミリで収まっているのよ,本当に.レーザー測距系での簡易計測でしかないけれど,やったぜ,という気分には浸れる.
 
 こういうことを自分でやれば「安く」上がるのだよ.棒材は3万円かかっていないし,ノード用のレジンも1万円していない.全部一人でやっても1月かからない.でも疲弊はするが,わかければ気にならない程度だろう.なにより,「行」のような感じで無心の活動をすることになるから,終わったあとはいろいろさっぱりした気分になる.まぁ,時間がかかるから今の人は学生さんを含めて「だれも見向きもしないい」活動なんだけどねぇ.もったいないよねぇ,3Dプリンタがあればかなめとなる部品は精度良くつくれるから,こういうことわりとやりやすいのにね.今は,単に自分が面白いからそれでいいという方針で活動している.
 

 


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 姿勢制御装置を使わずして姿勢制御を行うにはどうしたらよいか,十分間程度しか使わない宇宙構造物をどうすれば格安コストで準備できるのか.
 この研究室では,観測ロケットを対象として,メカトロニクスの知見を活かしてこうした装置の開発・試作をインハウス・手作業で行っています.ハードからソフト,解析までを一貫して行う器用貧乏を良しとする研究室です.